オルタナティヴでいこう! ~告知ブログ
人は時に壁にぶつかる。でも、視点を変えれば、「想定外」の解決策が見つかるのさ!

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ハローワークじゃ、農家に人材が集まらない!

 来週28日で、昨年春から始まった東大出の自主ゼミがいったん、終了となる。

 そこで、28日はゼミ受講者有志を2班に分けた「ゼミ発表」をしてもらうのだが、興味のある方は見に来られたし(東大生でなくてもOK)。

http://mixi.jp/view_event.pl?id=27163214&comment_count=1&comm_id=2040296

 さて、この班の発表の一つに「仕事が欲しいワーキングプア層の若者」と「人手不足の農家」を結びつけて、両者にある問題を同時に解消してしまおうという試みがある。

 名づけて「わくわく援農プロジェクト」。
 ワープア層の若者は、街やネットカフェなどで声をかければ何とかなるだろう。
 しかし、むしろ問題なのは、受け入れ農家を見つけること。

 そこで、ハローワークで農家の求人案内を探し、求人事情の一端を垣間見ることになったのだけど、そこでいろいろ気付かされた。

 まず、ハローワークは、仕事のない人に仕事を斡旋するのが役割なのに、仕事が欲しい人の立場に立っていない。
 というか、仕事が切実に欲しい人ほど、いろんなハンデを抱えていることを想定外にしているといっていい。

 ニートやひきこもりなら、まだ選びようがあろう。
 しかし、ホームレスやネットカフェ難民など、今日のメシ代や宿代にすら困窮している貧困層に対して、彼らが自発的に仕事場へ行きたくなる条件が求人情報にないのだ。

 そこにある情報の多くは、農家の名前ではなく、時給額や受け入れ条件ばかりで、「1日からでもOK」とか、「宿があります!」といったような民間の求人情報なら売り文句にするようなコピーもなければ、農家さん側の事情(たとえば、「3ちゃん農業でとにかく少しでも若いワーカーがほしいんです!」といったメッセージなど)が伝わってこない。

 これだと、どれほどその農家が人手不足なのかがわからないし、働きたい人間も実際の仕事が自分にできるかどうかもにわかに判断できない。

 これでは、「安くても生きるために仕方なくやります」という途上国出身の外国人労働者が集まるのも当然のような気がするし、しかも両者を支援したい僕らのような存在にとっては、あまりにも情報が少なすぎて、とまどってしまう。

 せめて「日払いしてます」くらい書いてほしいものだが、それもない。
 日払いなら、ホームレスの若者と一緒に現地に随行し、ホームレス当事者には交通費を前貸しして日当から返済してもらえれば、その日はなんとかなる。
 しかも、宿を提供してくれたり、民泊できるのであれば、長期での就労も可能になる希望を感じることができるのに、それも情報として加味されていない。

 なぜ、このような無味乾燥な情報しかないのかといえば、おそらくハローワークが貧困層の当事者へのヒアリングを自発的に行って、徹底的に行政サービスの質的向上を行おうという意志に欠けているからだろうし、求人を出す農家にしても、長らくあたかもJAの従業員のように言われたとおりのビジネスモデルしか与えられてこなかったからだろう。

 農家は本来、自営業者である。
 だから、JAからの支配を受けなければ、もっと自由にビジネスモデルを生み出せるわけだけど、流通を牛耳っているJAに頭が上がらないし、自主流通を面倒や不安に感じてしまっているから、なかなか時代に見合ったビジネスモデルへ転換する勇気にも欠けるのだろう。

 まっとうな収入を保証し、責任ある仕事として農業の面白さを伝えようと思うのは、たぶん年配の世代ではすっかりあきらめられてしまったようだ。

 しかし、本来の求人は、「とにかく長期で働いてくれる人」という農家側の一方的なリクエストを打ち出すことではなく、そこに面白い仕事があればまずは体験して働いてみたいと思っている若い世代にハードルの低い入り口を設けることだ。

 ボラバイトでは一時しのぎにしかないだろうし、単純作業しかやらないのではスキルも身につかないだろう。

 まずは、1日体験にもまっとうなギャラを払い、農家とワーカーの信頼関係を「お互いに」積み上げていくための仲介者が必要だろうと痛感したし、そこにこそ両者の再生をミッションとするソーシャルベンチャー的手法による解決の突破口があるような気がしてきた。

 このように、ちょっと事情をリサーチしただけでも、支援モデルの軌道修正は行われる。
 最初は、農家から時給とは別に労働時間×100円×人数の紹介料をいただこうと思っていたわけだが、これは職安法に引っ掛かるらしい。

 こうなると、本来は職安=ハローワークそのものがちゃんと責務を果たしてほしいと望むしかないのだが、それがどうやら望むらくもなさそうなので、べつのビジネスモデルが必要となる。

 次善の策として、「わく援」プロジェクトのメンバーには、「せめて農家への交通費を前貸しして随行して農作業を一緒にやり、随行者のギャラからカンパを募って次の前貸し交通費やプロジェクトの活動維持費に充当させる試算をやってみれくれ」と提案してみた。

 事情をリサーチし、当事者ヒアリングを重ねれば、どんどん現実に見合った方法が試行錯誤され、ソーシャルベンチャーモデルもそのつど洗練されてくる。

 このゼミ発表は、机上の空論ではなく、そのモデルを誰もが引き継げるだけの説得力あるものに仕上げ、その仕組みが思わず第三者も参加したくなるような魅力あるものに洗練させていくことで、ゼミが終わっても、そのモデルがブログなどネット上に上がっていれば、全国各地でそのアイデアを誰もが取り入れられるようなものにしていくことである。

 もっとも、短期間の試みなので、ミッション温度や、方法の稚拙さなどは問うまい。
 むしろ、大事なのは、たった1人のワーカーや、たった1人の農家だけでも、このプロジェクトによって確実に救いたいという愛だろう。

 興味ある方は、ぜひmixiコミュ「conゼミ@東大」に参加されたし。
 

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今一生 con isshow

Author:今一生 con isshow
 ライター・編集者。
 '97年「Create Media」名義で編集した『日本一醜い親への手紙』がベストセラーに。
 '99年に発表した『完全家出マニュアル』で造語した「プチ家出」が流行。
 著書に『ゲストハウスに住もう!』(晶文社)、『下流上等』(学事出版)、『「死ぬ自由」という名の救い』(河出書房新社)など多数。
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