オルタナティヴでいこう! ~告知ブログ
人は時に壁にぶつかる。でも、視点を変えれば、「想定外」の解決策が見つかるのさ!

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ゲストハウスは個性化の時代へ

 拙著『親より稼ぐネオニート ~「脱・雇用」時代の若者たち』(扶桑社新書)が発売されて、ほぼ1か月。

 いろんなブロガーたちの読後感想を見ていると、「なぜゲストハウスの話が出てくるのかわからない」という記事をごくたまに発見する。

 昔からひと財産を作った人の不労所得(実際は事業所得だが)として、マンションを人に貸して家賃収入を得ることは、ポピュラーなことだ。

 しかし、そこまで稼いだ人が周囲にいないと、そんなことすら発想もできない。
 ニートにとっては、当然思いもつかないわけだ。

 もちろん、土地も建物も買うほどの資金力などないのだから仕方がないわけだけど、自営志向のネット・ビジネスが軌道に乗ると、安定収入が欲しくなるのは、いろんな成功者を見てきてわかっていた。

 一方、僕自身はゲストハウスについて日本で初めての本を出していたので、イマドキの家賃収入といえば、中古建築物を建物まるごと借りる形で又貸しして運営するゲストハウスが最適だと思ったし、実際に取材を進めると、個人でも経営できて右上がりの収益を上げている人が増えていることに気づいた。

 市場はまだまだ飽和していないし、大手デペロッパーが参入する噂も聞かない。
 ゲストハウス専門業者か、不動産会社の一部門がゲストハウスに力を入れているものの、まだまだ手探り状態といえる。

 個人で4件も、5件も運営している人はざらにいるけど、その成功理由を端的に言えば、個人経営ならではの特色あるハウスを演出しているからだ。

 実際の個人経営者のありようについては拙著を読んでいただくとして、ごく最近の状況を拾ってみると、やはり特色を売りにした個性化への道を個人のゲストハウス経営者が歩みだしているように見える。

 たとえば、ニート支援のNPO「コトバノアトリエ」が始めているのが、「トキワ荘プロジェクト」。
http://tokiwasou.dreamblog.jp/

 NPOとしては、言わば集客を担当するだけで、収益を吸い上げるつもりはないのだろうが、それゆえに運営業者としては個性のある物件としてアピールでき、実際に人気を博しているのがわかる。

 そこに住めば、同じ趣味の仲間が集まる。
 そうした住民スペックを魅力としてとらえ、集客するという方法自体が個性化の旨味を裏付けていると言える。

 他にも、mixiコミュに「起業したい人が集うシェアハウス」が発表された。
http://mixi.jp/view_community.pl?id=2002552

 同じ目的を持つ若者が寝食を共にしたり、職住接近することによって、ビジネスやクリエイティブな仕事が活性化し、一人では立ち行かなかったこともスムーズに行えるようになるメリットが、そこには見込めるのだろう。

 安ければいい、若い人ばかりが住んでいる共同生活がいい、という従来通りのゲストハウスではなく、「みんなと同じではなく、自分の目的に合ったゲストハウス」が求められる時代が始まっているのだ。

 個性化は、自分の市場を守るための基本原則だ。
 そこにしかないスペックこそ、市場を独占できるのだから。

 これは、自営業にとっては当然の選択といえる。
 僕も「何でも書けるライター」として雑誌に書きちらかして荒稼ぎしていたありようを30歳で辞め、自分にしか書けない分野、あるいは他の人があまり深追いしないテーマを取材し、書いてきた。

 誰もやらないから自分がやる。
 そうすれば、独占市場になる。

 売れっ子漫画家の本宮ひろ志さんも自叙伝で、こう書いている。

「お話作りなんていう授業は学校にない。圧倒的に争う相手の少ない分野を選んだ俺のしたたかな生き方だ」

 実際、自営業者なのに「みんなと同じ」発想でいては、食えない。
 たとえば、ひきこもりの経験者は、社会的には圧倒的に少数派だ。これは、ひきこもりについては大多数の人より詳しく、その生活をつぶさに知っているという意味で、ひきこもりについてはエリートと言える。

 だから、ひきこもり経験を活かして、本を書けば、多くのひきこもりにも勇気を与えるだろうし、ひきこもりについて知らない人には「なるほど!」と勉強になる。

 ところが、自営のセンスを教わっていないために、「私よりもっとひきこもっている年数の人もいるのだから私の経験なんてたいしたことがない」と勘違いしてしまう人が多く、出版業界ではむしろ、ひきこもり当事者を探したいくらいなのに、自分の経験を誇るどころか、隠してしまう。

 どんな人の経験も、歴史年表のように人生年譜をつぶさに作ってみるとドラマチックだ。
 それを、プロの編集者なら知っている。
 そして、本はそのようなプロの編集者と一緒に作るのだから、文章なんて下手でもいいし、原稿が書きあがってなくてもいい。

 むしろ、人生年譜を詳細に書いて、それをブログの自己紹介ページで紹介するなり、連続ドラマのように次の展開を読みたくなるようなラストを演出しながら連載していけば、ネットの閲覧者には、プロの編集者のみならず、前述のNPOからネットラジオへの出演を打診されることもあるだろう。

 自分の経験は、詳細に書けば書くほど「個性化」をアピールすることになり、売りモノになるわけだ。

 ひきこもりどころか、世の中にはいろんなマイノリティ(少数派)がいるし、その経験は平均的な人生しかなく、会社と自宅を往復するだけで人生を浪費している多数派の人々の興味を引くことになる。

 その一番の成功例は、『五体不満足』の乙武くんだろう。
 僕は昨夕、西新宿の通りで乙武くんがうろうろしてるのを目撃した。

 彼のような姿は、以前にホーキング青山くんと会った時に見慣れているので、どうってことはないのだけれど、青山くんが笑いの本を作っている間、乙武くんはちゃっかり自分の姿を全面に出した表紙写真で大多数の関心を引き、一人勝ちした。

 数百万部のベストセラーなんて、出版業界では最上級の売り上げで、滅多に出ない。
 きっと出版元の講談社のビルが総大理石で増築されたのも、乙武くんが「俺の個性は売れる」と気づいてくれたおかげだ。

 そういう気付きさえできれば、あとはプロの編集者をmixiあたりで探せば、本なんて誰でも出せる。

 まぁ、その前に拙著『親より稼ぐネオニート』を読み落としなく、理解してほしいものだが。




 
関連記事
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

プロフィール

今一生 con isshow

Author:今一生 con isshow
 ライター・編集者。
 '97年「Create Media」名義で編集した『日本一醜い親への手紙』がベストセラーに。
 '99年に発表した『完全家出マニュアル』で造語した「プチ家出」が流行。
 著書に『ゲストハウスに住もう!』(晶文社)、『下流上等』(学事出版)、『「死ぬ自由」という名の救い』(河出書房新社)など多数。
◎公式サイト
◎今一生の本

カテゴリー

リンク

■ゲストハウスに住もう!
■ネオニートへの道
■クスリをやめたいあなたのために

■ミス御隠居の無責任日記
芸能時事ネタで笑えるのほほん日記。


■ご機嫌公論
ライター&エディターのロイ渡辺くんのブログ。


■バルセロナの日本人女性
”バルセロナ嫌い”なのに在住7年――英語翻訳家のちょっとハイソ な日常を英語バイリンガルでお届け。


■インドで豆腐屋になろう!
豆腐屋の娘でも無いのに、東京で豆腐屋修行するちべまろさんのブログ。



■レンタル空手家
ひきこもりや精神的に弱い人の自宅や近所に出向いてくれる空手家のブログ。



■世界の片隅から、映画を観る。
心動かされた映画を紹介するまこと(仮名)さんのブログ。



FC2ブックマークに追加

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。