オルタナティヴでいこう! ~告知ブログ
人は時に壁にぶつかる。でも、視点を変えれば、「想定外」の解決策が見つかるのさ!

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『社会起業家に学べ!』、予約発売が開始!

 既にネット上から僕の新刊『社会起業家に学べ!』(今一生・著/アスキー新書/820円税込)の予約が始まっている。

 目次を公開しておこう。


●『社会起業家に学べ!』目次

はじめに ~常識を疑う者が、あきらめに満ちた世界を変える

第1章 「社会起業家」とは何か

イギリス発、世界行きのムーブメント
社会起業家は、社会の「仕組み」を変える

第2章 日本の若い社会起業家たち

【地域再生】

2-1●過疎や人手不足など問題山積の
地方を若者の力で活性化する旅館・吉田屋

2-2●学生耕作隊、農山漁村ネットワークなどで
日本の食糧自給率を上げる地域維新グループ

2-3●木更津の経済を活性化させる
チャレンジセンターLET'Sきさらづ

【キャリア支援】

2-4●愛媛県出身の若者を地元へ根付かせる
実践型インターンの仲介業を試みるEyes

2-5●大学生などの「センパイ」による出張授業で
高校生の進路選択を支援するNPOカタリバ

2-6●学生が自ら尊敬できる大人を発掘・取材し、
自発的な「生き方」選択を案内するキャリナビ

2-7●架空の町作りを通じて社会の仕組みを
学べるチャンスを提供するこども盆栽

【ワークライフ・バランス】

2-8●わが子と一緒に笑顔になれるパパを
支援するファザーリング・ジャパン

2-9●授乳服の製造・販売を通じて
女性の生き方を開放するモーハウス

【農業再生】

2-10●牛を牛らしく育てることで食・農・エコの
安心をめざすシックス・プロデュース

2-11●「かっこよくて・ 感動があって・稼げる
養豚業」をめざすみやじ豚

【在日外国人支援】

2-12●在日外国人の賃貸入居の
問題解決を請け負う座游

2-13●在日外国人向けに食材表示を推進し、
多文化共生を目指すインターナショクナル

【途上国支援】

2-14●おしゃれなバッグを通じて社会貢献を実現する
途上国発のブランド マザーハウス

2-15●カンボジアの雇用・教育を支援し、
児童買春を止めるかものはしプロジェクト

【環境保護】

2-16●IT技術で省エネシステムを
企画・開発するエコモット

2-17●中小企業の「環境推進室」を請け負い、
「エコから始める一流化計画」を支援するエコトワザ

2-18●環境問題へ楽しく面白く取り組める
方法を広くシェアするグリーンズ

2-19●放置されている音や振動を電力に
変換し、エコ社会を作る音力発電

2-20●コスプレ打ち水で秋葉原を冷やし、
楽しく「エコ萌え」させるリコリタ

【NPO/NGO支援】

2-21●誰もが気軽にNGO/NPOに募金できる
仕組みを作ったユナイテッドピープル

第3章 あなたも、この世界を変えることができる!

社会起業家は、「強い共感」から始まる
常識と思い込みを捨て、新しい仕組みを作れ
下流資産層こそ社会起業家をめざせ

■参考資料1
■参考資料2 社会起業家を知るためのブックリスト
あとがき
著者プロフィール


 なんと、全国の若い社会起業家団体を21団体も紹介!
 今が旬の団体を一気にわかる!
 買うっきゃないだろう!
 以下、ネット予約販売サイトの一部。
 よろしくね。

●7&Y
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=R0346496
●Yahoo!!
http://books.yahoo.co.jp/book_detail/r0346496
●amazon
http://www.amazon.co.jp/%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E8%B5%B7%E6%A5%AD%E5%AE%B6%E3%81%AB%E5%AD%A6%E3%81%B9-%E4%BB%8A-%E4%B8%80%E7%94%9F/dp/4048671871/ref=sr_1_3?ie=UTF8&s=books&qid=1212682700&sr=8-3
●bk1
http://www.bk1.jp/webap/user/SchBibList.do?keyword=%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E8%B5%B7%E6%A5%AD%E5%AE%B6%E3%81%AB%E5%AD%A6%E3%81%B9%EF%BC%81&genreCd=&initFlag=1&x=0&y=0

 ちなみに、著者によるトーク&サイン会の情報は、下記まで。

http://www.junkudo.co.jp/newevent/evtalk-shinjyuku.html#20080627shinjuku

http://createmedia2007.blog88.fc2.com/blog-entry-49.html
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6月27日の夜は、新宿ジュンク堂書店へ行こう!


JUNKU トークセッション
2008年6月27日(金)
PM6:00/開場 PM6:30/スタート(PM8:00終了)


6・11発売
社会起業家に学べ!』(今一生・著/アスキー新書)
刊行記念トーク&サイン会


 社会問題に対して評論や問題提起がはびこる中、自ら事業を興して働きながら解決に取り組む「社会起業家」がいる。
 個人でも始められる、無理のないソーシャル・アクションとは何か?
 社会起業に興味のある学生、CSRに悩む企業人、お手伝いしたい主婦も一緒に話そう!


【出演者紹介】

●今一生(こん・いっしょう)
 マスコミ広報術やイベント、ゼミなどで社会起業家を多面的に支援するフリーライター。『社会起業家に学べ!』(アスキー新書)著者。
http://createmedia.co.jp

●山本繁(やまもと・しげる)
 漫画家の卵を都内に安く住まわせる「トキワ荘プロジェクト」などを仕掛けてクリエイター志願の若者を支援するNPOコトバノアトリエ代表。
http://www.kotolier.org/

●真田武幸(さなだ・たけゆき)
 毎夏、マンパワーだけで秋葉原でメイドさん100人と数千人の一般参加者を集める「コスプレうち水」などを仕掛けるNPO法人リコリタ代表。
http://licolita.org/

☆会場:ジュンク堂書店 新宿店 8階喫茶
http://www.junkudo.co.jp/sinjuku.html

☆入場料:1,000円(1ドリンクつき)

☆定員:40名(これを超えると立ち見。予約・来場はお早めに)

☆受付:7Fカウンター(電話予約を承りますTEL.5363―1300 FAX.5363-1301)

※その場で『社会起業家に学べ!』をご購入の方に著者がサインさせていただきます。
※終了後、近くの飲み屋さんで来場されたみなさんとの懇親会を予定しています。
 (懇親会についての問い合わせは、conisshow@gmail.comまで)

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印税で社会起業を支援する「1%プロジェクト」構想

 毎日やってる自分の労働が、「無理なく楽しく手ごたえのある」形で世の中にとっていいことになれば、この社会はもっと明るくなると思うんだよね。

 で、その一つのアクションとして、自分が生産している商品の売り上げの1%程度が、社会が良くなることに使われるような仕組みを作っていくことが大事な気がするんだ。

 同じ商品を買うにも、同じ値段ならそういう「買うだけで社会貢献につながる商品」に手を伸ばす人は増えてきたと思うし、そのように実売に反映するだけの効果が見込めるならば、企業としても、1%程度は言わばパブリシティ予算として考えれば、そんなに無理なことではないと思う。

 で、出版業界では下記のようなアクションが始まっている。

http://www.jen-npo.org/chabo/about/

 これは、本の単価の2%(=著者印税の20%)を難民救済のNPOに送ります、というアクションだ。

 すばらしい!

 しかし、一つだけ残念なのは、著者印税の20%も供出できるのは、ベストセラーを出している作家や、執筆業以外の本業で食っている方だけっていうところ。

 特権階級の人しかできない支援のあり方になっている点は、正直、僕には無理。
 できません。

 どういうことか。
 数字を出して説明しよう。

 現在、通常の書籍の単価が1600円だとしよう。
 印税10%だとして、1冊あたり160円。
 初版部数が最小ロットで3000部だとして、印税配当は所得税込みで48万円。
 これの20%となると、9万6千円になる。

 作家専業で生きている個人事業者にとって、これは都内に住む月額家賃に相当するだろう。
 これは、決して小さい数字ではない。

 1冊書いて(48万円ー9万6千円)×0.9(※源泉徴収分を抜いた印税率)=34万5千円。

 この程度の手取りでは、執筆に数ヶ月かかるのに1か月分の生活費程度しか稼げないことになってしまう。

 これではあまりにもコスト・パフォーマンスが悪く、作家専従者の誰もが真似できる支援モデルではないんだよなぁ。

 確かに、消費者を巻き込んだ社会貢献という意味では、社会的意義が高いといえるけれど、みんなが真似できないものでは、社会に広く浸透する支援モデルとしてはいまいちな気がする。

 さらに言うなら、難民救済は誰もが否定できないすばらしい正義だし、進められるべきミッションだと思うものの、もっと広がりのある活動につなげていくには、単一の団体を支援するよりも、そうした支援活動に取り組む人材を一人でも多く輩出・育成する団体に投資したほうがいいと、僕は考える。

 そこで、「1%プロジェクト」というものを考えた。

 著者印税の10%のうちの10%(=本体定価の1%)を、社会起業家を育成するNPOへ寄付するというモデルだ。

 これなら、単行本レベルで初版時に4万8千円程度、新書なら756円×1万部×0.1(印税)×0.1(寄付配当分)=7万5600円程度(※著者の手取りは61万円程度)を社会起業家の育成に充当させることができる。

 もちろん、著者にとって決して小さいとは言えない数字だが、家賃の半分以下程度の額面であれば、コスト・パフォーマンスの点では広報宣伝費として無理のない範囲といえるだろう。

 なぜなら、同じ内容の本でも、こうした表示をするだけで自分の本を選んでくれる読者を増やすことになるからだ。

 そこで、「1%プロジェクト」に賛同して本を購入した人がどれだけいれば、宣伝効果があったと考えられるのか、試算してみた。

 「1%プロジェクト」をしなかった場合の印税ギャラ=48万円(税引き後43.2万円)。
 「1%プロジェクト」をした場合の印税ギャラ=43.2万円(税引き後38万8千円)
 その差額、4万8千円(税引き後4万4千円)。

 つまり、4万4千円分を仮に宣伝広告費として考えた場合、44000円÷(1600×0.09)=約306人以上が「1%プロジェクト」のおかげで購買につながれば、宣伝に投資したといえるのだ(※カッコ内は1冊あたりの印税ギャラ)。

 この数字は、だいたい初版部数の1割に相当する消費者数といえる。

 書店に置かれる発売当初の1カ月に1割の潜在読者層が購買につながるきっかけを与えられれば、宣伝効果は十分にあったといえるのだ。

 ちなみに、新書の場合、75600円÷(756×0.09)=1111人以上に売れれば、宣伝効果があったことになる。

 いずれにせよ、同じような内容の本で、「買うだけで社会貢献につながる」ことに心を動かす人間が潜在的に10人にたった1人いるだけで、十分に宣伝効果があったといえるだろう。

 しかも、公益法人への寄付金は確定申告の際の節税対策にもつながるのだから、宣伝効果がまったく無かったところでそもそも無駄な投資ではない。

http://allabout.co.jp/career/tax4ex/closeup/CU20041201A/

 実際、本を買う消費者の10人に1人くらいは、「買うだけで社会貢献」という楽しさに乗ってくれるだろうと思うし、それ以上の確率で買ってくれる人がいたなら、それは黒字ベースに乗ることを意味するし、発売当初から速い速度で売れていくことも期待できる。

 印税率が10%カットされても、消費者の購買意欲アップの効果が期待できれば、「1%プロジェクト」をした時としなかった時の印税率の差額は、広がるどころか、狭まって行き、やがては損益分岐点が見つかるだろう。

 イメージだけ言うなら、売り上げの伸び率が30度の角度しかなかったものが、「1%プロジェクト」の効果で45度の角度で伸びていけば、印税9%でも利益が上がるはずだ、という計算なのだ。

 もちろん、たとえ著者として利益が上がらなくても、社会起業家を育成する事業を手がけるNPOを支援できるように、印税の一部による寄付金を供出すれば、その金で新たな社会起業家が生まれる。
 
 そうすれば、社会的インパクトは大きい。

 そして、そういう無理のない支援のありかたが支持されれば、「1%プロジェクト」に参加することに社会的意義を十分に理解できる作家やミュージシャン、画家などが増えるだろうし、それが個人のできる市民運動として定着していけば、「社会貢献は金に余裕のある人のやること」という刷り込みが払拭できるだろう。

 既に、こういう試みは散発的には始められている。

 『哲ねこ 七つの冒険』(飯野真澄・NHK出版)はユニセフに、『夢をかなえるゾウ』(水野敬也・飛鳥新社)は慈善団体に、印税の10%を寄付すると明言し、小山龍介さんも自身のブログで同様の試みをしてきたと告白している。

 こうした動きの情報を統合し、もっと大きな動きにつなげていけるようなきっかけを作ってみたいと思う。

 そこで、6月11日に出す僕の新刊『社会起業家に学べ!』(アスキー新書)で試みたいと思い、既に各方面との連携に動き出している。

 同じ志を持つ作家さん、ライターさん、著者の方々とも連携し、ムーブメントにしていきたい。

 以上の趣旨に賛同される方で、これから本やCD、その他の商品を印税配当で受け取る予定のある方は、有名・無名を問わず、お気軽に下記までメールをくださると、うれしい。

http://www.createmedia.co.jp

 寄付したい団体の紹介もしてみたいと思うし、このプロジェクトと連携できる企業や団体なども求めている。

 このように、メディア業界から「無理なく楽しく手ごたえのある」支援を起こしていけば、それは他の業界の商品にも波及するだろうし、メディア各社のCSRのあり方を問う試みにもなるだろう。

 それこそが、84%の日本人がまだ知らない「社会起業」に対して認知拡大策になっていくと思うし、ベストセラー作家でなくても、ふつうの人でもできる支援のあり方を示すことになると思う。

 近日中に「1%プロジェクト」の詳細を明らかにしたい。

 乞う、ご期待!

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「社会起業家」を支援しよう!

 経済産業省は今春、ソーシャルビジネス(社会起業)の認知拡大策が必要だと発表した。

 昨年来、調査グループが調べた結果、日本人の約84%が社会起業について知らないという推計がなされたからだ。

http://www.meti.go.jp/press/20080403005/03_SB_kenkyukai.pdf
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=595208004&OBJ

 僕は数年前から「社会起業家」を取材し、昨年は東大(駒場)で学生自治会承認による自主ゼミの講師を請け負って社会起業家たちをゲストに招いたゼミを行ってきたし、その講義録をベースに今年6月11日に『社会起業家に学べ!』(アスキー新書)という本を出版する。

 日本全国の若い社会起業家21団体を厳選して紹介する本だ。

 既に、昨年発売した『プライドワーク』(春秋社)でも、WWBジャパンの奥谷京子さんやコトバノアトリエの山本繁さんなどの社会起業家を紹介したが、新刊『社会起業家に学べ!』ではマザーハウスの山口絵理子さんやユナイテッドピープルの関根さん、ファザーリングジャパンの安藤さんなど、活動10年以下でまだ広報が必要と思われる若い団体を優先的に選んだ。

 そして、「社会起業家とは何か」に答えるために、彼らがどんな社会的ニーズに基づいて活動をしているのかに重点を置いた。

 端的に言えば、社会起業家は「社会問題をビジネスの方法論で解決する人」だ。

 その核心部分は、あくまでも「救済や支援を求める当事者の声」に応える形で活動するということにある。

 逆に、これが理解できていないまま「社会起業」を名乗っても、ひとりよがりの社会貢献になってしまう。

 ところが、大企業のCSR(企業の社会的責任)推進室のwebsiteを見ても、「救済や支援を求める当事者の声」という核心的なニーズに対する関心を欠いたまま、まるでおしきせの校則のようなきれいごとを並べて、あたかも社会に貢献しているかのような印象だけを維持しようという内容を堂々と掲示していることが珍しくない。

 まだ多くの企業は、他社と横並び程度にCSR推進室を設けておけば、社会起業と同様のバリューを感じさせると考えているようだ。

 しかし、本物の社会起業家は、「脱・常識」的な発想で世の中の仕組みそのものを変える「社会変革」を通じて、社会問題の解決に取り組んでいる。

 それは、これまでとはまったく異なる解決手法を開発することに他ならない。

 たとえば、企業にはふつう無給で働く人はいない。

 しかし、社会起業家の企業には無給でも働きたいと望む人たちが集まってくるし、社としても彼らを好意的に受け入れるほか、働きに応じてお金ではない利益(プロジェクト・リーダーとしての権限など)を与えることさえある。

 そうした従来企業との決定的な違いについて知っている人は、まだまだ少ない。

 なぜか。
 新聞、テレビ、雑誌などのマスメディアの企業ですら、10人に1人も社会起業家について知らないからだ。

 昨年秋から経済や社会を専門のテーマにした雑誌の編集部やテレビ番組ディレクターたちに会ってきたが、彼らですら「社会起業家」をほとんど知らなかった。

 たいていが、「社会貢献をする団体」という程度の認識しかなかった。

 核心部分である「救済や支援を求める当事者の声」が、政治や行政などの既存のシステムでは救済されないまま放置されている。

 だからこそ、社会起業家たちが今日の社会に切実に必要とされ、それゆえ増殖しているという世界の現況を知らずにいるのだ。

 こういう状況では、「社会貢献という観点で良いことをしているならばとりあえず報道しよう」という浅薄な取材に基づいた安易な報道が相次ぐことになる。

 その典型的な報道が、「自殺ZEROキャンペーン」である。
 これを手がけるポジメディアのオキタリュウイチ氏は、僕の友人だ。

 友人だと思うからこそ厳しい言い方をあえて書かなければならないと感じるし、彼の魂部分が純粋なのはよくわかっているがゆえに、支援される側の気持ちに配慮しないキャンペーンを続けることによる結果を恐れているのだ。

 なぜなら、彼は浅薄な取材ゆえに好意的に報道されたのを手放しに喜んでおり、そういう報道が増えれば増えるほどべつのメディアからは不当に批判されることだってあるのがマスメディアの世界だとわかっていないからだ。

 もちろん、これはオキタさんに対する僕の勝手な思い入れであって、彼自身がわが身の愚かしさを公に指摘されたくないだろうことも理解しているけれど、キャンペーンが公になればなるほど自殺志願者は置き去りにされるし、それを知らずにオキタさんと同様の間違いをしてしまう人が増えてほしくないから、これを書いている。

 昨今、硫化水素による自殺事件が相次いでいる。
 メディアは、そういうタイミングでは「自殺防止」という活動の報道をしたがる。
 しかし、タイミング良く報道するには、取材が浅薄になりがちだ。

 たとえば、下記のリンクを見ていただきたい。

http://keyrepo.amonya.com/m/v/WdAPeJb6gY4

 これは、昨年のTシャツによるキャンペーンをNHKが取材したものだ。

 mixiコミュ「自殺zeroキャンペーン」を見ればわかるが、このメッセージTシャツによる啓蒙活動に対して、自殺志願者の「当事者」たちがキャンペーン前からずっと「やめてほしい」という声を多数寄せている。

http://mixi.jp/view_community.pl?id=2123752
http://news.ameba.jp/2007/09/7254.php
http://createmedia2007.blog88.fc2.com/blog-entry-34.html

 自殺未遂者たちを10年以上も取材してきた僕も、このような「生きろ」というメッセージばかりが喧伝されれば、死にたい人をますます生きたくなくさせると感じる。

 要するに、「言葉一つで救われたら死にたくなんてなってねーよ!」という恨みがそこにはあるわけだ。

 これは、死にたいと望む当事者たちに十分なヒアリングを行ったうえで始められたアクションではないことは明白だ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080513-00000015-maiall-sci
http://ikiteku.net/

 これは最近、毎日新聞に掲載された記事と、そこで紹介された「生きテク」サイトだ。

 記事では「重いうつ病」と書かれているが、僕はオキタさんが抗うつ剤を飲んでいるのを見たことがないし、精神科に通院していたなんて話も聞いたことがない。

 しかも、「生きテク」が月間10万PVもあるのに2000人程度しかサイトの記事で「死ぬを辞めた」人がいない現実は、わずか2%の効果しかないことになる。

 この記事を書いた真野森作・記者は、おそらくmixiコミュでの評判や、自殺未遂者と向き合う臨床心理士たちに取材をしていないのだろう。

 「硫化水素」が話題になっているうちに記事を仕上げてしまえば、どうせ自殺に関心を持っている人など少ないだろうから、「生きテク」や「Tシャツキャンペーン」が「救済や支援を求める当事者」にどんな効果を与えるかを検証しなくてもいいと考えたのだろうか?

 結果、事情を知る人が見れば、とても嫌な印象を持つ記事になってしまった。

http://www2.city.suginami.tokyo.jp/greetings/greetings.asp

 これは杉並区の区長・山田宏さんのブログだ。

 区長は「生きテク」の実際の効果も確かめないうちから、区のサイトからリンクを張ってしまっている。

 「生きテク」や「Tシャツキャンペーン」、そして毎日新聞や杉並区は、「人に良かれ」と思って始めたことだろう。

 だが、それが「救済や支援を求める当事者」である自殺志願者たちを置き去りにし、ますます死にたい気持ちを増幅させてしまったとしたら、メディアのCSR(企業の社会的責任)や行政の責任としては根本的なミスを犯したことにならないだろうか?

 良い活動が必ずしも良い結果を生むとは限らないのに、なんらリスクヘッジもリスクマネジメントも行わず、手放しでほめていいものだろうか?

 自殺志願者が嫌がる「Tシャツキャンペーン」や、98%が「死にたい気持ちが変わらない」という「生きテク」サイトを機に死にたくなる人が増えても、報道や区のせいではないと言い張れるだろうか?

 人を救える根拠もないところで社会実験をされたら、当事者たちにとってはいい迷惑だろうと思う。

 そもそもこの「自殺zeroキャンペーン」は、「一年半で自殺者3万5千人を4分の1にする」をミッションに掲げて始まったのに、「生きテク」ではサイトの記事を読んで死ぬのを辞めた人をカウントしている。

 2%の自殺志願者は、その時には自殺をふみとどまるかもしれない。
 しかし、それは気分の問題であり、翌日になれば、また気分は変わる。
 つまり、事実上、具体的なソルーションを与えたことにはならないのだ。

 本当に、「救済や支援を求める当事者」に向き合う覚悟があるなら、徹底的に自殺志願者たちや自殺未遂経験者たちに会って、ヒアリングすることが先決だ。

 そこで僕は昨年春に彼と初めて会ってから、自殺未遂経験者である月乃光司さん(「こわれものの祭典」主宰)のイベントにオキタさんを案内したが、彼は会場に居合わせた当事者たちに誰とも挨拶しないまま、帰ってしまった。

 それどころか、彼のまわりに集まった若い学生の一部からは、「今一生は金儲けのことばかり言う」との批判メールまで届いた(笑)。

 この学生は、社会起業家になるには、問題解決コストをペイするだけの事業やビジネスモデルが必要だという意味が根本的にわかってないのだからお話にならない。

 だが、そういう不勉強なスタッフの勇み足を許してしまうほど、オキタさんの周囲には、ちゃんと彼に社会起業を教えてあげたいと思う人が一人、また一人と去ってしまったのだ。

 せめて、当事者による当事者のためのイベントという点で、社会的価値が高い月乃光司さんの「ストップ!硫化水素自殺イベント」から学んでほしい(下記リンク)。

 それは、自死遺族を盾に「生きろ」と迫るライフリンクの方々も、月乃さんの活動から当事者性を学び、ちゃんと当事者の気持ちと向き合うことを覚えてほしいと思う。

 当事者性を分かち合うことこそ、社会起業家にとっての核心なのだから。
 それなしには、ひとりよがりな結果を導くだけだから。

http://www.youtube.com/watch?v=S2YtiFEuCvU
http://www3.nhk.or.jp/news/k10014506431000.html
http://www.allneetnippon.jp/

 NPOコトバノアトリエの山本繁さんは、オキタさんと月乃さんの両方を支援しているが、「当事者の声」を忘れたアクションにひた走るオキタさんに月乃さんとの決定的な違いを教えてあげられるのは、もう山本さんくらいしかいないかもしれない。

 僕自身、自殺志願者一人一人と向き合うことで時間やお金を10年以上費やしてきたので、「支援する側の生活を保障できるだけのビジネスモデルをオキタさんが持ち得た時にこそ協力する」と言って彼らの活動から一時的に離れたのだが、本気で自殺予防により組んで成果を出すつもりなら、10年間は腰を据えてほしいと思う。

 覚悟は、そういう実績がないと計れないし、10年も自殺志願者たちと付き合っていけば、ひとりよがりの救済キャンペーンによって自殺してしまう人が出てくる事実に向き合わざるを得ない時も来るだろうから。

 一方、社会的効果を十分に考えない報道が珍しくないのは、今に始まったことではない。

 自殺予防に限らず、家出=不良=辞めさせるもの=家出人を帰宅させる文脈での取材、といったお決まりの企画先行型の安いコンテンツはよく見かける。

 家出やプチ家出をする10代には、信頼関係のない相手には自分が親から虐待を受けているという深刻な事情を話せなかったり、あるいは虐待されていることを認めたく無かったり、自覚したくなかったりする子どもも少なからずいる。

 しかし、当事者へ取材する前から企画を先行させるという仕事ぶりを常識的なものとして刷り込まれている多くのメディア関係者は、「どうせ家出や自殺なんて少数派だからクレームが来ても怖くない」と考える。

 これは、同性愛者や障害者、生活保護受給者などの少数派を取材した報道にもよく見られる安易な構えだ。

 要するに、社会的弱者に対する強いコンパッション(共感)によって取材するのではなく、プロデューサや編集長の納得する文脈が反映された番組や記事で仕事を終えてしまうのを取材現場のディレクターやフリーライターたちが当然のことと考えてしまっているのだ。

 これは、テレビ局のプロデューサや新聞社や出版社の編集デスクたちの間にCSRが徹底されてない何よりの証拠だ。

 マスメディアこそCSRが強く問われるべき業界なのに、他人事にしてしまっている。

 彼ら報道現場の人間にこそ「社会起業」とは何かを理解し、学んでもらうチャンスを提供する必要を感じる。

 社会起業家の側もマスメディアに十分に理解されれば、社会変革の仕事がもっと円滑に運ぶはずだ。

 そこで、今年6~7月に社会起業家をメディア・人材などの面から支援するイベントを行うことにした。

 社会起業家を支援したい人は、社会起業家になる人よりも圧倒的に多い割に、自分の能力をどこの
社会起業家にどのように発揮すれば支援できるのかわからない人は多い。

 その力をそのままにしておくのは、もったいない。
 市民の力を結集するうえでも、そういうイベントを学生中心に手掛けてみたい。
 社会起業家の方々にも集まってもらい、必要な支援をその場でヒアリングし、人材マッチングも行いたい。

 関心のある方は、気軽に下記サイトからメールを送ってきてほしい。

http://www.createmedia.co.jp

 メールをくれた方には、イベントの企画書を送る。
 都内でスタッフ・ミーティングを今週から始めるつもりだ。

 さぁ、一緒に本物の社会変革者・社会起業家たちを支援し、この世の中を少しでも気持ちいいものにしよう!




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プロフィール

今一生 con isshow

Author:今一生 con isshow
 ライター・編集者。
 '97年「Create Media」名義で編集した『日本一醜い親への手紙』がベストセラーに。
 '99年に発表した『完全家出マニュアル』で造語した「プチ家出」が流行。
 著書に『ゲストハウスに住もう!』(晶文社)、『下流上等』(学事出版)、『「死ぬ自由」という名の救い』(河出書房新社)など多数。
◎公式サイト
◎今一生の本

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■ネオニートへの道
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■ミス御隠居の無責任日記
芸能時事ネタで笑えるのほほん日記。


■ご機嫌公論
ライター&エディターのロイ渡辺くんのブログ。


■バルセロナの日本人女性
”バルセロナ嫌い”なのに在住7年――英語翻訳家のちょっとハイソ な日常を英語バイリンガルでお届け。


■インドで豆腐屋になろう!
豆腐屋の娘でも無いのに、東京で豆腐屋修行するちべまろさんのブログ。



■レンタル空手家
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■世界の片隅から、映画を観る。
心動かされた映画を紹介するまこと(仮名)さんのブログ。



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