オルタナティヴでいこう! ~告知ブログ
人は時に壁にぶつかる。でも、視点を変えれば、「想定外」の解決策が見つかるのさ!

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島根県の片隅から世界に発信する共生

 僕が講師を務める東大の自主ゼミにゲスト講師として来ていただいた山根多恵さんが、「田舎起業セミナー」を都内で近く開く。

 彼女の活躍は下記を読んでいただくとして、関東在住でソーシャルベンチャーに興味のある人は全員、足を運んだほうがいい。
 基本的に島根県の奥地にお住まいの山根さんの貴重なお話が聞けるチャンスはなかなかない。

 予約制なので、問い合わせを急ごう!

(僕も行きたいのだが、先約があって行けない。行ける人には、ぜひお話の内容をブログでレポートしていただきたい。そうすれば、ネット上で共有できるので、この僕のブログからリンクを張れる)



■ WWB/ジャパン主催・田舎起業セミナー
 旅館「吉田屋」女将・山根多恵

【24歳で後継者難の旅館の女将になる】

東京から電車で行くと日本一遠い島根県温泉津(ゆのつ)町。
1300年の歴史を持つ温泉地も観光客が減り、高齢化で20代
の若者が歩けば珍しがられるほど、衰退が進んでいます。
ひょんなことから、島根にやってきた山根多恵さんは、
後継者がおらず廃業の危機にあった旅館「吉田屋」を知り、
縁もゆかりもないにも関わらずわずか24歳で女将になるこ
とを決意しました。

「旅館の経験もないのにできるのか」と周囲からの声や
朝から晩まで続く慣れない仕事。それでも知らないから
こそできる新しい発想でできることをやる。そんなひたむ
きな姿が次々メディアに取り上げられ、スタートして3ヶ月
で前年の売上2倍以上を達成しました。

「他と同じことをやっても生き残れない、お金を稼ぐより
新しい旅館を目指そう」と営業を週末3日のみ、平日は
竹やぶの手入れとその活用を考えたり、高齢者と体操を
する中から握力の弱い人でも持ちやすい湯飲みを考える
など、地域の困ったを解決する事業を展開しています。

・厳しい状況でも、なぜ女将になることを選んだのか?
・古いしきたりや地域との摩擦をどう乗り越えたのか?
・次々と新しい事業をはじめる原動力は?

体験談を聞き、率直な質問をぶつけてください。そのやり
とりから田舎で起業する、新しいチャレンジに必要な
「決めたことをやりぬく強い信念」を直接感じませんか?
自分が本当にしたいことを見つめなおし、一歩を踏み出し
ましょう。

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◆◇◆ 1.開催概要 ◆◇◆

■日時:2007年12月18日(火)19:00~21:30(予定)
■対象:将来、U・Iターンや起業を考えている方
やりがいのあることにチャレンジしたい方
まちづくり・地域おこしに興味のある方
※年齢・性別・職業・業種は問いません。
■会場:アサンテサーナカフェ(JR恵比寿駅徒歩10分)
http://www.p-alt.co.jp/asante/archives/map.html
■参加費:4,500円(資料・食事付) *今回限り特別価格
■定員:30名(先着順)
■申込方法:ホームページの申込フォームからお申込ください。
http://www.p-alt.co.jp/wwb/ent/index.html
受講料をお振込いただいて、完了となります。
■主催・問合せ:WWB/ジャパン 担当:小沢・網倉
TEL:03-3711-8514、FAX:03-3711-8550
wwbj@cyber.gr.jp
*詳細:
http://www.p-alt.co.jp/wwb/sch_village07.html

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◆◇◆ 2.山根多恵プロフィール ◆◇◆

山口県下松市出身。山口大学在学中、カナダ留学から帰国後、
市民バンク代表・片岡勝の授業をきっかけに、大阪で起業支
援活動の責任者となる。身につけたリーダーシップ力や推進
力を困っている地域のために使おうと島根県へ。後継者不在
で廃業の危機にあった旅館「吉田屋」
http://www.lets.gr.jp/yoshidaya/
を知り「旅館を継ぐモデルになろう」と2005年12月に24歳で女将となる。

旅館は週末3日のみ、平日は担い手がいないと請け負った畑で農業をするなど「田舎の困った」を解決する事業を若者とともに次々立ち上げ、中国地方を奔走。
 著名人が顔をそろえる「内閣官房構造改革特別区推進本部評価・調査委員」にも選ばれ、政策作りにも参加している。

<取り上げられたメディア(一部)>
NHK『一期一会』・『ビジネス未来人』、テレビ朝日系
『いきいき!夢キラリ』、NHKラジオ第1放送『今日も
元気にわくわくラジオ』、日本経済新聞、読売新聞など

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◆◇◆ 3.WWB/ジャパンとは? ◆◇◆

1990年から女性の起業を応援。現在では男女問わず、
困ったことを解決したい・夢を叶えたいと起業を目指す
方を応援しています。主な活動は全国各地での起業スク
ール・講演会です。スクール卒業生は6,000人を超え、
約1,000人が起業家として活躍中。そのほか「起業応援
イベント」や開業したばかりの女性起業家の悩みを解決
する「メンター紹介サービス事業」、東京・恵比寿にて
「アサンテサーナカフェ」の運営を行い、さまざまな形
で起業を応援しています。
どうぞお気軽にご参加・お問い合わせください。

-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
主催・発行元:WWB/ジャパン(担当:小沢・網倉)
〒153-0062目黒区三田1-12-22-1F
TEL:03-3711-8514、FAX:03-3711-8550
HP:http://www.p-alt.co.jp/wwb/
E-mail:wwbj@cyber.gr.jp
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テーマ:就職・転職の応援案内 - ジャンル:就職・お仕事

下流化は、熱く静かな希望の始まり

 今週の東大での自主ゼミは、かなりの収穫があった。
 それは、アポなしで片岡勝さんが来てくれたおかげだ。

 片岡勝さんについては、『人生のレールを乗り換えてみる』などの著者で知られる、日本のソーシャルベンチャーの草分け的な存在で、既に伝説の人だ。

 氏の語り口を聞きながら、僕はあることに気付いた。
 それは、「こんなに先見の明のある人ですら下流資産層の現実を肌身で知らない」ってことだった。

 誤解なきよう、先に言っておくが、僕は片岡さんの業績は歴史に残る偉業だと思っているし、尊敬もしている。
 しかし、残念ながら、団塊の世代の「負の遺物」を背負い過ぎている。

 もっとも、どんな人も自分の生きた世代からの影響を避けられないので、そこを責めるのはアンフェアだろう。
 むしろ、今日という時代を氏より広く深く見通せる体力と若さが僕にはあるので、「負の遺産」を背負いこまずに前向きな教訓として学んだことをここに記録しておこう。

 中流資産層は、下流層の現実に対しては残酷なまでに関心が薄い。
 それゆえに、自分より年収の少ない人たちの境遇を思いやることがない。

 このままだと、下流層の底辺で自殺か犯罪に走る人が増え、それを食い止める福祉や治安維持の社会的コスト(税金)がさらに下流層の財布から金を奪っていくことになる。
(もちろん、中流以上の資産層へのテロとしての盗難や殺傷事件も増えて、貧しい下流層の行きつく先は監獄ってことになってしまう)

 つまり、ソーシャルベンチャー(社会起業家)による支援(問題解決)を最も切実に必要だと感じているのは下流資産層(そしてやがてさらに下流化する中流層)であり、同時に雇用からあぶれる可能性の高さから最も切実にソーシャルベンチャーの担い手になりたいと望んでいるのも、下流資産層なのだ。

 ところが、高卒以下の学歴しか持ってない者や、大学進学を見込めない低学力の高校生には、これまでビジネスによって経済的自立することが真剣に勧められてこなかった。

 しかも、これまで大学のようにマニュアル化&知識アーカイブ化された教室では、大学そのものが頭でっかちの集団であり、理系以外は実践を伴わないコストパフォーマンスの悪い「知」の現場であることから、学生の多くがソーシャルベンチャーの担い手になるような仕組みも無ければ、大学側が文系分野にも産学連携を強化して企業からの支援を取り付けることにも消極的だった。

  要するに、大学に入ること自体を「学力」と呼び、偏差値の高い大学に入ることで就職が有利という点だけを見て「学歴社会」と呼んできたマスメディアの罪は重く、同時に学歴とは関係ない学力の必要性を打ち出せなかった文科省の官僚自身も、大学の価値を検証せずに、高卒以下の人たちが劣等感を抱いてしまうことに無関心だったのだ。

 しかし、だからこそ、高卒以下の人間にはチャンスが出てきた。

 中流層がますます下流化し、やがて「俺たちはせめて生きていくのに困らない持続可能な働き方がほしい!」と望む人間が少しずつ増えてこの国の過半数を構成した時、資産層はくっきりとピラミッド型に構成され、「中&中より下」が多数派になれば、「空気」によって多数派が動くこの国では、バタバタと「雇われて『働かされる』より、自分で自分の飯くらい自由に稼げるようにしたいし、その方法をみんなと分かち合ってみんなで幸せになるのがまっとうな生き方だ」という美意識が一気に広まるだろう。

 それは、端的に多くの労働者がソーシャルベンチャーの担い手に流れる日が加速度的に早く近づいていることを意味している。

 日経ビジネスでは「敵か味方かNPO」という特集を組んだが、できる人材がどんどんソーシャルベンチャーに流れていくのは時代の流れだ。

 そして、日本でも世界でも、20-30代の若手のソーシャルベンチャーが都会・田舎どちらにも増えている。

 それは、中流~上流の資産層が「ノブレス・オブリッジ」を果たしていれば、ありえなかった社会変革の炎が、いま、ガソリンのように揮発性のある下流層の人間たちの間にぽたりぽたりと落ちていることを意味する。

 高卒以下の人間は、5流大学なんかに入らなくていい。
 入れば、バカにされる日が延長されるだけだ。

 それより、経済産業省がテコ入れしてるキャリア教育によって目覚め、価値がデフレした大学よりも起業、それもソーシャルベンチャーの担い手になることで自立し、「低賃金で働かされる」ワーキングプア状況から脱するのが、自分と社会を両立的に良くしていける道だろう。

 ソーシャルベンチャーを興せば興すほど、働きながら社会を変えられる。
 それは、自分の将来を考えるのを先延ばしたいがために高偏差値の大学に行ってしまうような頭でっかちさんには、絶対に見えてこない市場だ。

 そして、あらかじめ大学に憧れることもなく、中学時代から自分の社会的価値と能力を切実に考えているような「体でっかち」は、その点でポテンシャルが大きい。

 僕は10代から稼ぐ力を見つけられるオンラインゲームを作るために、ブレーンを増やしていく勉強会を始めたが、高卒以下の学歴や、時間ばかりとられる正社員の働き方を拒否してフリーターやニートをしているような連中を集めて、ソーシャルベンチャーに育てるプロジェクトを手掛けてみたくなった。

 高度資本主義社会とは、多様な価値を認めて市場を平和裏に共有したいと望まれる社会だ。
 ならば、既得権益のような大学に匹敵する、もう一方の「知」の価値を、そういう教育の中から提示してみたい。

 「体でっかち」が、「頭でっかち」にゴミ雑巾のように使われて捨てられる社会ではなく、「頭でっかち」を可愛そうに思えるくらいに「体でっかち」の自己評価を高めし、「頭でっかち」と「体でっかち」が仲良くなって一緒に「心でっかち」な世の中を作れたらいい。

 そのためには、ソーシャルベンチャーという働き方をわかりやすく、みんなが応用できるあり方としてマスメディアなどで伝えていく一方、教育の現場に新しい形を作りたい。

 既に、既得権益の代表のような東大にあって、珍しくオープンな性格と評判の小宮山総長には、ソーシャルベンチャーを教えるゼミの運営コストをゼミ生自身の興す事業によって賄う新しいゼミのモデルをメールで打診した。

 あとは、小宮山総長がどれほど先見の明を持っているのかを、このブログを見ている世界中のネット市民たちと待つことにしよう。

 もっとも、小宮山総長ならびに理事会が、まったく新しい先進的なゼミ内容(と運営モデル)について理解できないようであれば、東大自主ゼミは今期で終了、来期以後、いつになるかわからないが、都内のべつの場所で、未成年のみを集めた少数精鋭のゼミを開催したいと思う。

 たぶん、そのゼミの参加には運動能力やコミュニケーションスキル、条件反射能力や企画力、自己有能感などを総合的に評価する「入学テスト」を実施し、20名以内の合格者を出し、全員をゲストハウスに住まわせて生活コストを落とさせ、仲間意識・上下関係などを学ばせ、お互いに相手のビジネスと提携し合ってアウトソーシングするような事業体グループを結成させようかと考えている。

 自分ができないことも、友達はできる。
 それなら、劣等感を抱く前に、相手ができなくて自分にはできることを提供し、助け合えばいい。
 みんな違って、みんないい。
 お互いの違いを共有の武器にし合えることの喜びから、励まし合える関係を作り、同業他社であっても競争相手ではなく、新たなビジネスモデルを作り続けていくために必要なパートナーであるという絆を大事にしたい。

 頭でっかちの中流は上流をめざすが、彼らが手にするのは退屈だけだ。
 彼らの幸せ観に惑わされず、自分自身の幸せを願えばこそ、相手、ひいては社会全体の幸せを願えることを、経済的自立の方法を学び合う中で、実感してほしいと思う。

 それは、中流にしがみついている資産層には、逆立ちしたってできないことだ。
 その点で、低学歴の下流資産層には、希望があるのだ。

 「ニートやフリーターはかわいそう」などと感じて、「反貧困」デモに誘うような連中にだまされるな。
 彼らは、中流資産層に毒されているだけなのだ。
 「反貧困」運動が経済的に自立する学びから貧しい当事者たちの目をそらさせてしまっている罪に、早く気がついてほしい。
 そこには希望はない。

 下流資産層にとっての希望は、経済的自立、つまり、ソーシャルベンチャーになる方向にしかないのだから。

 既に、大学に進学しても、そのキャリアをまったく活かさない現場に飛び込み、そうした現場からソーシャルベンチャーを興したという人さえ現れ始めている。

 頭でっかちが「体でっかち」に目覚めると、大卒より高卒のほうがいいと気づくのだ。

 高卒で社会に出る人の中には「今頃、気付いたの?」と思う人も少なくないが、大学院を出ても社会に出ていない自分を直視したくなくてどんどん貧乏になっているという「高学歴ニート」が増えているところを見ると、本当に大学の価値は高偏差値の大学になればなるほどデフレしているといえるのかもしれない。

 しかも、問題なのは、大卒でサラリーマンになってから問題の大きさに気づく頃には、高卒の人のキャリア経験を評価できるものさしや、低学歴ゆえの低所得を強いられている人々への関心も奪われ、自分の発想が大卒の中ではちょっとマシではあっても、高卒・中卒の人たちにとっては、まだまだ狭い世界での小さな気づきにすぎないことを恥じ入ることができなくなってしまう。

 低学歴の人ほど、世間の広さを知っている。
 なぜなら、社会に出てから覚えることが大卒の人より多いのだから。

 だからこそ、彼らこそが社会の仕組みを変えるポテンシャル(潜在的な有能人材)だといえるし、彼らに実践でソーシャルベンチャーを教えれば、経済的に自立する者が増え、それらの成功者は同じ境遇の人にも勇気を与えるだろうから、続々と後輩たちが続くはずだ。

 そうなれば、社会の仕組みは底辺からガラリと変わり、価値の変換が生まれる。

 その頃には、大卒者は高卒者に対してすまなそうに挨拶するかもしれない(そもそも納税期間が少ないのだから当然なのだ)。

 そして、みなしごハウスや、児童相談所の一時保護など、親から見捨てられた者たちにも、職業選択の自由が与えられる。

 なぜなら、学費を払える親がいないために高校や大学に行きたくても行けない人ほど経済的自立への意欲は高く、そんじょそこらの大学生よりも向学心があるのだから、そういう10代と一緒になってまったく新しい未来を作る仕事は、きっと教育者にとってもワクワクできるだろう。

 社会の底辺にこそ、燃えさかるマグマが眠っているのだ。
 若者よ、ソーシャルベンチャーを学べ。
 遅すぎることはない。
 絶望なんかしてるヒマなんか、もうないのだから。
 

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厨房につける薬はない ~雇用に甘える人たち

 赤木智弘の「論座」の原稿が、ごく一部で話題になってはいる。

 ネットでも読めるので、あまりにもヒマを持て余しているようなら、アクビを押さえながら読んでみても罪ではないだろう。

 正直、30歳を過ぎた大人の意見とは、まったく思えない。

 「論座」が例の原稿を掲載したのは、若い読者を獲得したかったからだろう。
 あるいは、「若者思い」の議論好きのおじさんたちにいまどきの若者の嘆きぶりでも読ませたかったのかもしれないが、僕には「こーゆー頭でっかちな奴をのさばらせているから出版不況が続くんだよなぁ。ふわぁーあ」とアクビ混じりの感想を持つのがせめてものリアクションだった。

 確かに、現在30歳前後の就職氷河期世代は、雇用の点で割を食った恨みがあるだろう。
 しかし、社会情勢というものは、運命ではない。

 国にも自治体にも企業にも金が無くなれば、固定費かつ昇給を約束するような正規雇用の枠組みを縮小するのは、自分が社長の立場に立って想像すれば、厨房でもわかることだし、時代状況をふまえずに社会に出た個人まで、世間は守ってやる余裕などないのだ。

 もっとも、世間は守ってはくれないが、友人どうしのつながりを大事にしてきた人間は、その友人の輪の中で気付かされる。

「おまえ、理屈っぽいよ。世の中には、自営業者もいっぱいいるんだぜ。雇用にしがみついてたりしたら、自分の好きな仕事なんかにゃ、ありつけないじゃん。こだわり過ぎると、結局は近視眼的な人生しか歩めなくなるから気をつけろよ」

 その程度のアドバイスを親身になって彼にくれてやった友人はいなかったんだろうか?

 雇用がダメなら自営があるし、自営ならば自分らしく働けばいいだけだ。
 自分の持っているわずかな能力をなんとか仕事現場で鍛えていって、経験が蓄積していけば、それなりに食えるようになる。

 第一、「論座」に書いて、今後も原稿執筆の仕事が欲しいとなれば、それは「評論家」やものかきといった自営業者を志向してるってことじゃないか。

 それを「フリーターでござい」と名乗るのでは、「結局おまえってものかきで食っていくんだっていう覚悟ができてないだけじゃん。甘ったれるなよ」という批判を受けても仕方ないだろう。

 資本主義社会ってもんは、そもそも自己責任社会だから、自分自身の職業能力を自分で磨くのが前提だし、能力が足りなかったら経験を積むか、それ相応の学びが得られる学校に通うか、できる先輩を自分で見つけて仕事を覚えさせてもらうか、いくらでもスキルアップのチャンスがあるはずなのだ。

 それをいまだに「フリーター」を名乗り、「弱者」を気取るとしたら、その構えは、自分で自分を一般的で抽象的な存在に貶めてしまっているのだ。

 自分が何者になりたいのか、どんな技術で人様から金をいただくのか、中卒の大工でも知っていることが、赤木くんにはピンと来ていないらしい。

 『下流社会』の著者・三浦展さんなどは「大学教授なんて大学に残るしかできなかった人々」と喝破したが、赤木くんも残念ながら、雇用制度の内側でしか自己規定ができず、自営業者として生きていくという覚悟も勇気も根付いていないようなのだから、こういう厨房につける薬はないのかもしれないねぇ。

 2015年には、労働者全体のうち、2人に1人しか正社員になれない時代が来るという未来予測がある。
 アメリカでもそうだし、日本でもそうだが、実際年々、正規雇用の割合は減っている。

 そうした状況下で、まだ「スキルのない俺を雇って。しかも、女を養って子育てできる給与で」などと主張し続けるとしたら、その甘えぶりこそがキモイ。

 だいたい、「金のない男はモテない」などという傾向分析が個別の結婚にどの程度影響を与えるかは、未知数だ。

 月収10万で結婚したいなら、経済力ではない魅力を身につけるべきだろう。
 そもそも、ビジネスをやらせれば、女性のほうが向いていると思うし、今後は当たり前のように同年齢の年収や貯金額でいえば、女性の方が上回る時代が来る。

 そもそも金で支配できるという考え方があさましいのだ。
 金に換えられない魅力を持っていれば、女性のほうからいくらでも連絡してくるし、そういうスキルを身につけるのも経験だ。

 しかし、おそらく自営にせよ、女性との関係にせよ、新たな経験を積もうという自助努力は、彼のような「自称フリーター」たちには、高いハードルに映っているのだろう。

 自助努力を払わない「自称弱者」に対して、ソーシャルベンチャーも支援する気は起らないだろうし、結局彼らは無知と未経験のまま、自分に賛同してくれる人たちの輪の中で心中のように自己評価の低さを温存しながら死んでいくのかもしれない。

 雨宮処凛さんも既に自営業者なのだから、赤木くんには「どんどん書いて。いっぱい本を出せるようがんばって!」と応援するのが筋だろう。

 あるいは、それこそ会社でも作って、自助努力をしない連中まで雇用してあげればいいじゃないか(笑)。

 たぶん、自分が社長になれば、きっとせっかく雇ってあげた赤木くんにムカムカしてくるだろうが、そこで現実ってものを知るのだろうと思う。

 戦争なんぞ引き合いに出さなくても、自営もしくは起業すれば、流動性なんていくらでもありうることがわかるだろう。

 アジアの貧しい国の子どもたちを支援しながら、まっとうに食っているNPOだってあるし、やりがいを覚えて労働の本当の意味を知るチャンスが、そういうソーシャルベンチャーには豊富にあることも気づくのかもしれない。

 しかし、「反貧困」キャンペーンの人たちの目をソーシャルベンチャーに向けさせるのは、きっと至難の業だ。

 なぜって?
 だって彼らは自分の問題を制度の問題にすり替えたいだけなんだもん。
 そう言い続けていられるだけの妙な余裕が、彼らにはあるから。
(実家住まいだったり、仕送りをもらってたりね)

 自営業者もソーシャルベンチャーも再生を急がれる地域も、国家や自治体からの援助や政策を待ってる余裕なんかないんだよ。
 だから、自律的で具体的なアクションに出ているんだ。

 自前でビジネスモデルを作り、自分らしく社会に役立つことで働き甲斐と問題解決法を創出し、「もっとマシな世の中にしよう」と日々動いているんだよ。

 東京ローカルのメディアでは「ワーキングプア」が話題だけど、日本のほとんどを占める地方では、むしろ「地域再生」の具体的なアクションが始まっているし、中央官僚たちだってそうした地方活性化に取り組むソーシャルベンチャーをわざわざ田舎に足を運んで取材しては全国の問題解決に援用できるモデルを作ろうとしてるんだ。

 もう、デモや集会、シュプレヒコールの時代じゃない。
 ましてや、「戦争」なんて言葉を持ち出すような悠長な時代でもない。

 「仲間」うちで国や時代状況に対して文句を言い合って若い時間を浪費するよりも、自分にとって本当に必要なのは何なのかを自問するといいだろう。

 仕事が無ければ、作ればいいだけなんだし、そのためにも僕は東大の自主ゼミで毎週、ソーシャルベンチャーの若い担い手をゲスト講師に招いているのだから、受講しに来たらいいんだ。

 自分より若い20代半ばの若者たちが、世の中を楽しく面白く渡り歩いてビジネスモデルを構築し、元気に働いている姿に触れるといい。

 赤木くん、そして赤木くんのシンパの諸君!
 だまされたと思って、一度、僕のゼミにおいでよ。
 下記リンクのmixiコミュに、今月10日(月)のゼミを告知しておいたからさ。
(※しかも、ソーシャルベンチャーの担い手2名が来てくれるよ。無料だし、誰でも参加できる)

http://mixi.jp/view_event.pl?id=25752862&comment_count=0&comm_id=2040296

テーマ:悩んでいても何も始まらない - ジャンル:ライフ

プロフィール

今一生 con isshow

Author:今一生 con isshow
 ライター・編集者。
 '97年「Create Media」名義で編集した『日本一醜い親への手紙』がベストセラーに。
 '99年に発表した『完全家出マニュアル』で造語した「プチ家出」が流行。
 著書に『ゲストハウスに住もう!』(晶文社)、『下流上等』(学事出版)、『「死ぬ自由」という名の救い』(河出書房新社)など多数。
◎公式サイト
◎今一生の本

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