4月から7月まで毎週月曜日の夕方に、東大生はもちろん、東大生以外も参加できるオープンなゼミにする予定だ。
これは昨年末、アメリカ人の出版パーティで出会った東大(理科系)の女子学生たちと歓談中、なんとなく決まった。
東大の自主ゼミには、当局が認めたもの、自治会が認めたもの、学生有志だけで主催するものの3種類があるそうで、当局への申請が時期的に遅れたため、自治会の承認だけを取り付ける形で始めることになった。
ちなみに、僕自身は早稲田大学第一文学部を入学後、3か月で除籍した。ゆえに、学歴は高卒ということになる。
そもそも大学に行く意味をまったく感じてなかった。
だが、その後、フリーライターになり、若い大学生たちを取材しているうちに、あまりに頭でっかちさんが多いのに気づいた。
彼らには知識はあるが、知恵がなかった。
だから、東大出の自主ゼミが決まった時、「知識よりも知恵の片鱗を伝えたい」と思った。
知識は問題の解決を考えるヒントにすぎないが、知恵とは答えそのものだ。
たとえば、学生や大学の先生がニートの本を書けば、数字のオンパレードになる。
しかし、僕はニートの当事者を取材し、そこから這い上がってきた人の具体的な方法を提示する。
今、売れに売れている拙著『親より稼ぐネオニート』(扶桑社新書)という本は、まさにそういう本だった。
ニートが切実に必要としているのは、何年も時間をかけないと進まない失業対策とか、中央行政が断行しようにも企業からは無視される雇用促進とか、国民1人あたり8万円も投げ出してもフリーターにしかなれない若者自立塾のような再挑戦の施設ではない。
一生、食っていけるだけの職業技術だ。
それは、みんなと同じ技術では間に合わない。
ちょっと考えただけでわかるだろう。
みんなと同じスキルの人間が二人いて、片方は他の会社から転職してきた人間、もう一人はニートだったら、社長(あるいは人事部長)のあなたは、どっちを採用する?
事実、大企業の9割はフリーターを正社員にしたくないとさえ言っていることは、上記の拙著に書いたとおりだ。
ニートに必要なのは「みんなと同じ職業技術」ではなく、その人にしか出来ないような技術だ。
簡単に言えば、ライバルの少ない希少な技術や経験、趣味などを活かした分野で、しかも「自営」からスタートしなければ、やがて生き残れなくなる。
再就職が大変という意味は、それだけ早めに自営を目指さなければならないことを自覚しないとまずいということなのだ。
しかし、自営の方法は学校で教わっていない。
だから、やり方さえ覚えれば誰でも稼げるリスク0円のネット・ビジネスによって自営の感覚を養い、人並みの収入くらいは確保しておかないと、中年になる頃には親の資産を食いつぶして、本当に飢え死にしてしまいかねない。
現実のニートをちゃんと取材すれば、その程度の危機意識くらいは感じ得る。
現実に向き合うとは、そのように当事者の側に立つということなのだ。
しかし、意外と従来の学問は、当事者の側に立っていない。
それどころか、低所得者層の生活は関心外に置かれ、高みの見物のようにニートを「社会問題」に祭り上げ、平気で制度の問題に還元してしまう。
制度の問題を安易に持ち出せば、なんでも政治で解決という話になりかねないが、政治判断を悠長に待てるほど、ニートは段階的に救われるだろうか?
若者自立塾に群がる「ニート利権」の組織たちが成果をほとんど上げていないところを見ると、僕はまったく学識者による政治的解決を信じられない。
学問と政治が結びつくなら、学問ではない民間の知恵を学内に持ち込みたいと思う。
そこで、「オルタナティヴ・スタディーズ」あるいは「『私』を語る当事者論」と称し、次のようなテーマとそれに見合う当事者のゲストを招き、学生たちと語り合ってみたい。
興味ある方は、僕の公式サイトからメールを送られたし。
定員20名だが、オーバーしなければ、ウエルカムだ。
【準備中のテーマとゲスト】
(※あくまで予定。下半期まで続けば、先送りすることも)
○ネオニートとは何か?
親より稼いでいる現役ネオニート:ネオニートの「稼ぐ」感覚
○「心の病」になることは不幸か?
月乃光司(アルコール依存症。「こわれ者の祭典」主宰):精神病者の生活
○私であることと、レズビアンであること
今多千絵(レズビアン。フリーライター):世間の風と、愛するという困難
○依存症としてのひきこもり
市野善也(元ひきこもり):ひきこもりから社会復帰するために僕がしたこと
○フレンド・セックス、もしくは分散恋愛
新崎もも(作家。著書に『分散恋愛』他):2人の息子の「母」を楽しみ、「女」を楽しむ
○東大生という価値
東大生:ゼミ生自身からの自発的な提案を望む
○ソーシャル・ベンチャーという生き方
オキタリュウイチ(株式会社ポジメディア代表取締役):お金をもらって面白い社会貢献をする働き方のノウハウ
○子育てしながら会社も運営
光畑由佳(授乳服メーカー「MO-HOUSE」代表。3人の子の母親):自分と子ども、どっちも大事。だからできた第3の選択。
○ネット・ベンチャーの現在
横浜悠平(株式会社ローハイドCEO):18歳未満専用SNS「トイスタ」を作った男のWEB2.0以後のビジョン
[ゼミ日程] 全12回
(東大駒場キャンパス:毎回pm4:20-5:50)
□4月23日(月曜日)
□5月7日(月曜日)※終了後、コンパ有
□5月14日(月曜日)
□5月21日(月曜日)
□5月28日(月曜日)
□6月4日(月曜日)
□6月11日(月曜日)
□6月18日(月曜日)
□6月25日(月曜日)
□7月2日(月曜日)
□7月9日(月曜日)
□7月17日(火曜日)※終了後、コンパ有
○「conゼミ」公式ブログ
http://conseminar.blog.shinobi.jp/
○mixi内のコミュ(※地図・教室などの最新情報あり)
http://mixi.jp/view_community.pl?id=2040296
○You Tubeでのインフォメーション動画
http://www.youtube.com/watch?v=fQc5FzMfv0k




